2012年04月20日

【書評】「プロ弁護士の思考術」矢部正秋(PHP研究所)/企業法務担当者のみならず、ビジネスパーソンにとって自分の思考法を強化するための有意義な書籍

プロ弁護士の思考術 (PHP新書)プロ弁護士の思考術 (PHP新書)
矢部 正秋

PHP研究所 2007-01-16
売り上げランキング : 93327

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


1.目次
第1章 話の根拠をまず選りすぐる/具体的に考える
第2章 「考えもしなかったこと」を考える/オプションを発想する
第3章 疑うことで心を自由にする/直視する
第4章 他人の正義を認めつつ、制する/共感する
第5章 不運に対して合理的に備えるな/マサカを取りこむ
第6章 考える力と戦う力を固く結ぶ/主体的に考える
第7章 今日の実りを未来の庭に植える/遠くを見る

2.名フレーズ
・交渉、紛争、事件の処理は、抽象的・論理的な教科書と違って、独創的・現実的・個別的な解決しかありえない。
・どんなに不快であっても現実を受容する。そして、現実を変えるオプションを考える。
・事実と意見は別。ただし、自分の意見も多くの意見の一つに過ぎず「正しい意見」とはいえない。
・ビジネスの紛争は、必ず平和的手段で解決しなければならない。そのためには、相手の反対意見に耳を傾ける。「反対意見」と受け取らず、「情報収集の一環」として聞けばよい。
・日々のわれわれの行動も、一つ一つが積み重なって思いがけない大差となる。日々の小さな行動がやがて一生に大きな違いをもたらす。

3.感想
本書は、「弁護士の仕事術・論理術 (成美文庫)」の筆者によるもので、「ビジネスパーソンはどのような思考スタイルをもって仕事や生活にのぞむべきか」について触れたもの。本書の概要については、例によってソーシャルリーディングサイト「ブクペ」に公開しているので、そちらをご参照頂きたい。

プロ弁護士の思考術 (PHP新書)(矢部 正秋)のまとめ 〜 本の要点まとめサイト【ブクペ】 〜

本書には、企業法務担当者の心構えとしてなかなかグッとくる言葉が多く紹介されており、非常に有意義かと。例えば、以下のフレーズ。

「交渉、紛争、事件の処理は、抽象的・論理的な教科書と違って、独創的・現実的・個別的な解決しかありえない。」

これはまさしくそのとおりだ。私も日々、社内クライアントからの依頼で様々な法務案件を受任しているが、当たり前のことながら当事者も取引も全く同じ内容がリピートして依頼されるということは全くない。当事者・取引内容・問題箇所などは案件毎に本当に様々であり、様々な要因が複雑に絡み合うため、臨機応変に頭を切り替えて対応策を導き出す必要があるのだ。そのためには、前回使用したフレームワークをいったんリセットした上(もちろん使える部分は活用するが)、その問題に対応しなければならない。企業法務の仕事は単純類型化できないといわれるゆえんはこのような所にあるのだろう。

「オプションが多ければ多いほどビジネス交渉では優位にたつことができる。そしてオプションは組織的・体系的・連続的に発想せよ。」

これも名言だ。企業法務担当者は、法務案件に関する対応策をできる限り数多く立案して、そのメリット・デメリット・コストなどを社内クライアントに提示した上、どれを選択するかを一緒に考えなければならない。そうして、数多くのオプションから自社にとって最も優位となるオプションを選択するのだ。このように、企業法務担当者には、バランス感覚に富んだ多面的・多角的思考が求められると思う。


このように本書は、企業法務担当者のみならずビジネスパーソンが自らの思考スタイルを磨くために有意義な1冊だと考える。私も繰り返して再読したい。

「人気ブログランキング」参加中です!1クリックお願いします!

にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 戦うサラリーマンへ
にほんブログ村


posted by Sabosan at 23:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。