2015年05月14日

【企業法務】「法的三段論法」を仕事に活用する/企業法務担当者と論理的思考法

1.論文試験の思考スキーム
過去の記事を読み返していると、ここ最近法務ネタがご無沙汰のため、久しぶりに取り上げてみたい。

「三段論法」という思考スキームがある。これは、古代ギリシアのアリストテレスが考案したという大前提と小前提から結論を導く論理的思考法をいう。大前提には一般的な事象を定義し、小前提には各々の具体的な事実を定義することにより、最終結論を論理的に導き出すというもの。

これを司法試験の論文試験に応用したのが、「法的三段論法」と言われるもので、司法試験受験生にとっては必須のツールとされている。

@大前提(ルールの特定)
 法令や判例のルール(要件〜効果)を抽出し、解釈する。
A小前提(事実のあてはめ)
 問題文の具体的事実を上記のルールにあてはめる。
B結論
 問題に対する解答を論じる。

このように、論文試験では、与えられた問題に関して、規範に事実をあてはめて結論を導くことにより法律の体系的理解や論理的思考をアピールしなければならない。

2.企業法務担当者にとっての三段論法
「三段論法」は、別に司法試験の論文試験だけに用いられるのではなく、様々なビジネスシーンにおいて使用できる。それは企業法務の実務において同様で、社内クライアントから受ける法律相談の際にも有効だ。

@大前提(ルールの特定)
 相談案件に関連する法令や判例のルールを特定する。
A小前提(事実のあてはめ)
 相談案件の具体的事実を上記のルールにあてはめる。
B結論
 相談案件の回答を導く。

しかし、さすがに実務はそれだけで完結するものではなく、社内クライアントにとって満足できる回答を提示するための他のアクションが要求されることが多い。例えば、ルール(法令や判例)を検索する能力(=リーガルリサーチ)や、社内クライアントから具体的事実(When、Where、Who、What、Why、How、How much)を正確に入手すると共に、回答を相手にわかりやすく説明する能力(=コミュニケーションスキル)も必要だ。また、場合によっては社内外の関係者に確認を行う調整能力(=他者巻き込み力)も必要になってくる。こういった点がペーパーテストと実務が大きく違うところ。

企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【契約書】企業法務担当者が契約書を作成・審査する際に意識するべき7つの視点/非常に基本的ですが、それだけに大切です
企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【企業法務】他部門との「風通しの良さ」が法務部門にとって大切かと/企業法務担当者と人間関係構築能力

いずれにせよ、規範に事実をあてはめて結論に導く「三段論法」は様々な場面で役立つため、仕事でうまく活用したいところだ。

法律答案の構造的思考―答案作成4段階モデル&法的三段論法の融合法律答案の構造的思考―答案作成4段階モデル&法的三段論法の融合
山島 達夫

辰已法律研究所 2011-07
売り上げランキング : 129922

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


「人気ブログランキング」参加中です!1クリックお願いします!

にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 戦うサラリーマンへ
にほんブログ村


posted by Sabosan at 06:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 企業法務 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。