2018年04月25日

【企業法務】経済産業省「国際競争力強化に向けた日本企業の法務機能の在り方研究会」から報告書が公表/法務部門は今後ますます重要視される?

私はFeedlyというアプリで官公庁(法務省、経済産業省、特許庁など)のHPを定期的にチェックしているが、去る4月18日に以下のような報告書が公表されているのを発見した。本報告書では、企業における法務部門の今後の課題とあるべき姿が提言されており、企業法務担当者にとって一読の価値はある内容。



この報告書によると、

・ビジネスのグローバル化、IT技術をはじめとするイノベーションの進展やレピュテーションリスクの増大等によって、企業のリーガルリスクはこれまで以上に複雑化・多様化している。
・こうした状況下において、外国企業との競争に勝っていくためには、経営にリーガルの視点が不可欠となっており、リーガルリスクの対応において法務部門が果たす役割が重要となる。
・内外において、ダイナミックなレギュレーションの議論・変化が進んでいる中では、ルールの捉え方や視点を変えることで新しい市場獲得につなげるなど、リーガルリスクを「チャンス」に変えていく戦略的な法務機能の実装が求められる。

とあり、以下の法務機能の強化がますます求められるだろう、と提言されている。

@企業のガーディアンとしての「守り」の機能
企業価値を守る観点から、法的リスク管理のために経営や他部門の意思決定に関与して、事業や業務執行の内容に変更を加え、場合によっては意思決定を中止・延期させるなどによって、会社の権利や財産、評判などを守る機能
Aビジネスのパートナーとしての「攻め」の機能
企業価値を最大化する観点から、法的支援を経営や他部門に提供することによっ て、会社の事業や業務執行を適正、円滑、戦略的かつ効率的に実施できるようにする機能

本報告書では「これからは経営環境の変化に伴って、企業における法務機能はますます重要性を増していく」とまとめられており、いわば経済産業省が法務部門の重要性や存在価値を認める内容となっている。実際のところ、現役企業法務担当者である私自身も法務案件が年々増加し、その内容も高度化&複雑化しつつあることを実感している日々。企業法務という仕事は、単純に契約書をチェックするだけ、と誤解している人は多いが(確かにそういう一面があるのは事実)、社内や社外とのコミュニケーションを通じた利害調整や未知の問題に対する創造性を生かした解決策の立案など非定型的・個別的な仕事もそれなりにあるため、昨今話題であるAIによって全ての仕事が奪われるという事態は考えにくいのでは・・・?とも思っている。

いずれにせよ、「企業法務担当者の社会的地位の向上に貢献する」という目的をもって本ブログを執筆している私にとって、今回の提言には諸手を挙げて歓迎したい。今回の提言によって企業における法務機能の重要性が再認識され、企業法務担当者として働く人々のモチベーションアップにつながることを切に願いたい。

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2018年03月15日

【企業法務】自分にとって企業法務担当者の理想像とは/あくまで個人的な見解ですが・・・

1.ベテラン企業法務担当者の日常
早いもので、この4月で私が企業法務の仕事に従事してから十●年が経過する。新人の頃は右往左往&試行錯誤しながら必死に取り組んでいたわが身は、今となっては懐かしい。さすがに今となっては、契約審査(和文・英文)・法律相談・知的財産・コンプラ・法務研修などの一通りの法務業務をソツなくこなしている今日この頃(もちろん、この仕事はまだまだ奥が深い一面があり、決して「究めた」とだいそれた事を考えているわけではない)。

もっとも、企業法務に縁のない友人や知人たちから「法務って普段はどんな仕事をしているの?」と質問されることがたびたびあり、いまだ世間における認知度は低いことを実感している。こういった場合、手っ取り早く「社内弁護士みたいな仕事です」と答えるようにしているが。

企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【企業法務】企業法務担当者が自己紹介する際に便利な枕詞とは/ウソではありません

まあ、企業法務という仕事は、マニアックな一面があり、決してメジャーではない。派手さはなく、あくまで縁の下の力持ち的な位置づけ。

2.企業法務担当者の理想像
ちなみに、私が考える理想の企業法務担当者像とは、「法律知識を武器として使いこなせる行動派ビジネスパーソン」といったところ。具体的には、以下のようなスキルをバランス良く備えていることが望ましい。

@論理的思考力(前提事実にルールを当てはめて結論を導き出す能力)
Aコミュニケーション力(相手の考えを正しく理解し、自分の考えをわかりやすく伝達できる能力)
B想像力と創造力(未知の課題であっても、問題箇所を発見し、その解決策を立案できる能力)
C文章力(事実と意見を峻別し、読み手が理解しやすい文章を作成する能力)
D行動力(指示待ちではなく、状況に応じて自らの意見を発信し、行動できる能力)
E対人関係構築能力(職位の上下を問わず、どのような立場の人であっても、円満な人間関係を構築できる能力)

もっとも、これらのスキルは、大半のビジネスパーソンに求められるもので、決して企業法務担当者だけに限られる話ではない。ちなみに、私が特に重要だと思うのが、Eのスキルだ。例えば、社内クライアントなどから「気軽に話しかけられやすいこと」「きちんと話を聞くこと」が地味に大事。なぜならば、契約審査であれ、法律相談であれ、企業法務の仕事は、社内クライアントから持ち込まれることが多いからだ。ここで、「あんなヤツに相談なぞしたくない。顔を見るのもイヤ」「いつもハッキリとした結論を言わず、頼りにならない」という印象を持たれると、非常にまずい。そうなると、仕事の結果(実績)を出すことができなくなるからだ。つまり、企業法務担当者は、相談者から「あの人ならば、適切な解決策を示してくれるはず」「あの人なら怒らずにきちんと話を聞いてくれそう」という評判や信頼感を持ってもらうことが大切。そのためには、専門スキルだけではなく、優れた人間性・人格・人望(ヒューマンスキル)も求められてくる。

そういえば、私自身、以前にも、社内クライアントからプライベートな相談をされて、地元のファミレスで深夜まで延々と打ち合わせをしたこともあった。まあ、「相談される」ということは、「信頼されている」の裏返しともいえるし、少なくとも、私の場合、Eはそつなくこなしているつもり。

企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【プライベート】ある社内クライアントからプライベートの相談を受ける/地元のファミレスにおける深夜の打ち合わせまで発展する

なにはともあれ、4月は年度初めで、節目の時期となる。これまでのキャリアを振り返り、これからのビジョンを考えることにしよう。

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2017年05月24日

【企業法務】企業法務担当者が自己紹介する際に便利な枕詞とは/ウソではありません

4月から5月にかけては「出会いの季節」ということもあり、仕事やプライベートを問わず様々な人と初対面で会って、自己紹介をする機会が多い。その際、「法務とはどのようなお仕事なのですか?」と聞かれることが多い。例えば、「営業」「人事」「経理」「研究」などは、聞いた人はその仕事についておおよそのイメージを作り上げることはできる。しかし、「法務」は、まだまだ知名度は低いためか、「それはどのようなお仕事なんでしょうか?」とさらに突っ込んだ質問を受けることがあったり・・・。このような場合、「契約書を作成・審査したり、社内の人間からの法律相談に対応したり、知的財産権の保護をしたり、社内向け研修をしたり、コンプライアンス体制を構築したり・・・」と長々と説明すると余計ややこしくなる。

そこで、まず一言目に「わかりやすく言うと、社内弁護士のような仕事をしております」とシンプルに答える。その時点で聞き手には一種のイメージが出来上がる。そして、「具体的に説明すると・・・」というように具体例を示すと、相手はスムーズに理解してくれることが多い。もちろん、私は弁護士資格は持っていないが、それに近い仕事をしているのは事実だし、決してウソではない。もちろん、「・・・もっとも、弁護士資格は持っていませんけどね」と最後に付け加えるのは忘れない。

私の周囲には、本当に弁護士資格を有していて、企業内弁護士で勤務している人はいるが、それを除けば仕事の関係で企業に勤める弁護士という人物にはお会いしたことはない。ただ、企業法務系の雑誌やブログなどを読むと、法務部門に勤務している限り、現在の私と遜色ない仕事をしているようだ。もちろん、弁護士資格がなければできない仕事はあるが(訴訟案件など)、長年にわたって企業法務を仕事に従事していると、法務部門に勤める企業法務担当者にとって、法曹資格の有無は必ずしも重要ではなく、実務経験に裏打ちされたビジネスパーソンとしての専門スキル&ヒューマンスキル等がより大切のような気がする。

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2017年05月04日

【企業法務】民法改正案が国会で可決/企業法務担当者にとって重大イベントがいよいよ現実味を帯びる

数年前から国会で審議入りしていた民法改正案だが、この4月14日にようやく可決された。これで、改正民法(債権関係)が数年以内に施行されることがいよいよ現実味を帯びてきた。


これまで、私自身も過去に法務省のサイトや市販の解説本などを利用して、おおよその改正内容を把握していたが、施行時期が未定だったので、なんとなく遠い世界の出来事のような気持ちを覚えていたが、さすがにこの段階に至ると、「いよいよか・・」という緊張感を感じずにはいられない。今このタイミングで現役企業法務担当者である私が120年ぶりの民法大改正に遭遇したのも何かのめぐり合わせか。もちろん、私だけではなく国内の様々な企業に所属する企業法務担当者にとって、今後数年間は気が抜けない時期が続くことになるだろう。

もっとも、結局のところ、企業規模や法務部門の大小に応じて、以下のようなタスクを着実にこなしていくしかないと思う。

@改正債権法の理解と習熟(本、セミナーなど)
A自社およびグループ会社への影響の予測
B自社およびグループ会社がとるべき対応策の検討と実行
C対応策の実施後のモニタリング

Bについて、大きな負担になるのは、社内マニュアルや定型契約書の変更などの「既存ルールの変更」となる。別にこれは企業法務に限った話ではないが、「変化への柔軟な対応」こそ現代の組織や個人に求められる資質であり、時間をかけてでも取り組んでいくしかない。

とりあえず、ゴールデンウィークのこの時期を利用して改正債権法の解説本を何冊か読むことから始めようと思う。

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2017年02月14日

【企業法務】事実関係を確認することの大切さ/初心忘れるべからず

企業法務担当者にとって社内クライアントから寄せられる法律相談に対応することは、日常的な仕事の一つだ。最近、こちらに関してちょっとした失敗をしてしまったので、自戒の意味をこめて記しておきたい。

まず、一連の経緯をまとめると以下のとおり。(ただし、ありのままを書くわけにはいかないので、かなりボカしている)

・某部門の甲さんが管理部門の乙さん(法務部門所属ではない)にある相談をした。その際、相談内容に関する前提事実をAと説明していた。
・その後、乙さんは企業法務担当者である私に「甲さんからAという前提に基づく相談があったので、Sabosanから回答してくれませんか?」と依頼した。
・私は、Aという前提に基づく回答を甲さんに行った。ところが、実は前提事実はAではなく、全く別のBであった。
・結果として、私は間違った回答を行ったので、時間と手間を費やしてこれを修正する羽目になった。

今回の失敗の原因は、私が最初に乙さんからこの話を聞いた際に、甲さんからきちんと裏付けをとらなかったことにある。ただし、多少言い訳をさせてもらうと、甲さんはいつも多忙で、なかなかつかまえることができないので、私もついこれを怠ってしまった。結果として、「社内クライアントのヒアリングにより事実関係を正しく把握する」という企業法務担当者の「鉄則」を怠ったわけで、私にとってもおおいに反省材料となってしまった。

やはり、人から伝聞で聞いた情報には多少の疑いを持った方が良いと思う。誤った事実に基づく判断は誤ったものとなり、そのリカバリーに少なからず労力を要することになるからだ。この「実態把握能力」は、法的問題の解決をミッションとする企業法務担当者にとって必須のスキルだが、今後は初心を忘れないようにしたい。

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2016年10月12日

【企業法務】社内クライアントとの打ち合わせ時に留意するべきこと/打ち合わせは企業法務担当者にとっておろそかにできないプロセス

最近、社内クライアントとの打ち合わせを行う機会が多く、いろいろな部門に顔を出している。私が企業法務担当者になりたての頃は、自分なりに試行錯誤しながら打ち合わせを進めたものだが、それなりの経験を積んでくると、打ち合わせをスムーズに進めるためのポイントのようなものがわかってくる。これまで何度か触れているが、忘備録として改めて確認しておきたい。

1.できる限り対面で打ち合わせする
これは、かつての私のメンターから教わったことだが、社内クライアントに電話やメールで質問しても、こちらが満足できる回答をうまく引き出せないことが多い。社内クライアントが遠隔の拠点にいるならば致し方ないが、そうでないならば、可能な限り本人がいるフロアを訪ねて、Face to Faceによる打ち合わせを心掛けている。確かに多少手間かもしれないが、長い目で考えれば、個人的にもメリットは多い、と経験的に感じている。

2.最初は聞くことに徹する
例えば、その案件について初めて打ち合わせを行う場合、まず思い込みをするのではなく、白紙の状態で臨むこと。まずは徹底的に「聞くこと」に集中して、案件に関する5W2Hの概要把握に努める。いわゆる「聞き上手は話し上手」を地で行くような感じ。

3.疑問点は納得いくまで質問する
打ち合わせを進めると、どうしてもわからない箇所が出てくるもの。その場合、何度も質問して疑問箇所は全て解消しておくべき。まるで探偵になったかのように根ほり歯ほり聞く。もちろん、あまりキツイ口調だと相手の心象を悪くするので、やんわりと穏やかな口調をこころがける。

4.専門用語ばかり使わず、分かりやすく説明する
世間では、「企業法務担当者は小難しい専門用語を連発して、煙に巻くような話ばかりする」という印象を持っている人も少なくない。いったんそういう印象を持たれると、今後の仕事に差し支えるので、難解な専門用語はあまり使わず、わかりやすく説明して、社内クライアントのハードルが高くならないようにすることが望ましい。

5.結論を述べてから理由を説明する
打ち合わせというものは、相手の貴重な時間を奪う行為に等しいので、あまり長引かせるのは望ましくない。そこで、できる限り長引かせず、スマートに終わらせるのがベスト。そのためには、こちらが見解を述べる際には、「結論+理由」をセットで提示するようにして、相手が理解しやすい話し方を心掛ける。

6.複数の選択肢(オプション)を提示する
例えば、社内クライアントから寄せられた相談内容について、企業法務担当者としての見解を述べる場合、(自分が正しいと考える)唯一の回答だけを述べるのは、あまり望ましくないと思う。従って、実現可能性の大小は問わず、できれば複数のオプションを提示する。例えば、「本件にはAとBという選択肢があります。A案のメリット・デメリットは〜〜〜で、B案のメリット・デメリットは〜〜〜です。個人的にはA案をお勧めしますが、コストを度外視できるならB案も有効です」のように、複数の選択肢をあげると社内クライアントに喜ばれることが多い。

これらは、これまでの経験から会得した暗黙知のようなものだが、自分の中で整理するために、今回記事にしてみた。企業法務担当者にとって、打ち合わせは社内クライアントと向き合うほとんど唯一の機会である一方、社内クライアントにしてみれば、企業法務担当者の実力や人柄などを「評価」する場でもある。それだけに決しておろそかにはできないと思う。

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2016年03月03日

【企業法務】社内クライアントからの法務に無関係の相談を受ける/これも仕事の一つ?

企業法務担当者にとって、社内クライアントへの相談対応は非常に重要な仕事だ。この場合、いかにクライアントからポイントとなる情報を聞き出し、その問題点を正確に把握し、適切な対応策を立案して、クライアントにわかりやすく丁寧に伝えることが求められる。

企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【企業法務】社内クライアントとの打ち合わせをうまく行うための7つのコツ/企業法務担当者にとって社内クライアントとの打ち合わせは非常に重要なプロセスです
企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【企業法務】相談内容を図解化して相互認識に役立てる/当事者・モノ・カネの流れをきちんと把握する

私自身は、「社内クライアントに対して、常にサービス精神を忘れずに、誠意をもって対応する」をモットーにして、少なからず実行している(つもり)。これを繰り返して少しずつ実績を積み重ねると、ますます多くの相談が寄せられることになり、それはそれで大変だが・・・。私自身も他人に対してハードルが低いためか、「Sabosanはどんな事でも気軽に相談できる」と社内の人に思われているフシがある。

転職者である私にしてみれば、転職直後の「社内知名度ゼロ」から現在の状態に持っていくためには、少なからず相応の苦労があったわけで、現在の状況はありがたい話だ。ただし、持ち込まれる相談案件には、たまに企業法務に関係ないものが含まれることがある。このような場合、相談者からは「こうした話はSabosanにお聞きすることではないかもしれませんが・・・。」「他に相談できる人がいないので・・」と頼みこまれることが多い。

この場合、「これは私の仕事ではありませんから!」と言うと、カドが立つので、企業法務と無関係であっても、一応話を聞いた上、「あくまで一個人の見解ですが・・・」という条件付で回答はしている。もちろん、相談内容が完全に自分の専門外ならば、おろそかな事は言うべきではないが・・・。

このあたりの線引きはなかなか難しい所があるが、ビジネスパーソンの立場で判断できる内容ならば、自分なりの考えを伝えてもよいと思う。

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2015年12月17日

【企業法務】忘年会での営業担当者とのやりとり/今年も早いものです

先日、会社の忘年会があり、自社の営業マン達と同じテーブルに座る機会があった。その営業マンたちは、私の社内クライアントであり、仕事での接点が多いため、お酒を飲みながらざっくばらんに話ができたのだが、以下のようなやりとりがあった。

A「以前から気になっていたのですが、どうしてSabosanはメールの返信が早いのですか?私が送ってから5分後か10分後ぐらいに返事が来ることがあり、大変驚いているんですが・・・。」
私「ああ、それですか。それは他の営業の方からも時々言われますよ。私は、スピード重視のクイックレスポンスをモットーにしてまして、自分の裁量で判断できる案件はできる限り迅速に回答するようにしているんです。」
A「なるほど」
私「社内で自分の名前と顔を売るには、こういったことでアピールするしかありませんからね〜。そのおかげで今となってはいろいろな人からいろいろな相談が寄せられるんですけど、本当にありがたい話です」
B「あと、Sabosanに『相談したいので、打ち合わせできますか?』と電話しても、絶対にSabosanの方から営業部門に来ますよね。本来ならば、我々がSabosanを伺うべきなのに・・・。ひょっとして、我々に来て欲しくないとか?(笑)」
私「そんなこともないんですけどね(笑)。これは、僕に法務のイロハを教えてくれたメンターの教えなんですよ。積極的に現場を訪れたほうが見えない問題が見えることもあるし、これは後で気付いたのですが、同じフロアの人達にも私の名前と顔を売ることができるというメリットもあるんです(←意外とこれが大きい)。あと、単純に自席で座ってばかりだと足が痛いので(エコノミー症候群になりかねない)、少しでも社内を歩き回って運動したいという目的もあります」
B「なるほど、そういう事情があるんですね。でも、法務担当というと、官僚みたいに頑固で融通がきかないというイメージがありますが、Sabosanは気さくで、全然そんなことがなくて、なんでも気軽に相談ができるし、レスポンスも早いので、我々営業マンにとっては本当にありがたいですよ。これからもよろしくお願いしますよ。」

・・・というような感じだが、このように社内クライントと友好的な関係を築いて、部門間での風通しの良さを維持することは、会社のリスク管理にとって重要なポイントだと思う。このような状況に持っていくため、転職者たる私はこれまで少なからず苦労しているのだが、今となってはそれが徐々に報われつつあるようで本当にありがたい。

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2015年08月13日

【企業法務】企業法務担当者がモチベーションを維持する方法/社内クライアントからの感謝の言葉が原動力?

企業法務担当者は、営業担当者の営業成績(定量情報)のように自らの成果が可視化されていないので、モチベーションの維持になかなか苦労する側面があるのは否めない。そんな中、社内クライアントから感謝の言葉を頂くと、こちらも良い刺激を受けるもの。

例えば、最近身の回りであった以下の3つのエピソードを紹介したい。

<エピソード1/営業担当者Aさんとの打ち合わせにて>
社内クライアントである営業担当者Aさんと打ち合わせした際の雑談。

A「これまで契約書や法律相談でSabosanにいろいろお世話になっていますけど、Sabosanの細かい気配りが取引先で好評なんですよ。」
私「え、そうなんですか。例えば?」
A「自社の対案を提示する際に丁寧なコメントをつけてくれたり、契約交渉の完了時にこれまでの変更箇所を反映させた清書版を作ってくれたり、『貴社はここまでやってくれるのですか!?貴社の法務担当者はなかなか気配り上手ですね』と言われたことが何度かあります。」
私「それは初耳ですね〜。まあ、それで当社やAさんの評判があがるならば、それぐらいお安い御用ですよ」
A「大企業の法務部門の場合、仕事が完全にマニュアル化・分業化されているので、『ここまではやるけど、これ以上はやらない』というようなお役所的・官僚的な対応があるらしいですが、Sabosanの場合、そのようなことがなくて、気軽に何でも質問できるし、サービス精神が旺盛だから、私たち営業マンとしては本当にありがたい存在ですよ」
私「私としては、『法務のプロ』として、当たり前のことをしているだけですけどね〜。でもまあ、そんなふうに言われると、企業法務担当者として冥利につきますね。ありがたいです」

<エピソード2/営業担当者Bと弁護士事務所からの帰社途中にて>
営業担当者Bさんと某相談案件で弁護士事務所に相談に伺った後の帰りの電車での会話。

B「・・・イヤー、今日はお疲れ様でした。当初、弁護士の先生の話がよく理解できなかったのですが、Sabosanがわかりやすく説明してくれて助かりました」
私「いえいえ、せっかくお互い忙しい時間を費やしているわけですから、身のある打ち合わせにしないと。あと、今日の打ち合わせ内容は、私が議事録にまとめて本日中にBさんと上司に送っておきますから。」
B「え!そこまでやってくれるのですか!?Sabosanはなんでもやってくれるので、本当に助かりますよ。我々の営業部門では『なにかあったらSabosanに相談しておけ』というのがルールになっていますからねえ」
私「いえいえ、これも会社のためですから・・・。」

<エピソード3/営業担当者Cさんから頂いたメール>
私が某案件の解決支援を行ったところ、その翌日に営業担当者Cさんから頂いたメールの内容。

Sabosan様

この度は、忙しい中、この暑い中に誠にお手数おかけいたしましたことをお詫びいたします。
また 迅速なる動きご対応に感謝いたします。
本当に有難うございました。

●●●部


企業法務に限らず、管理系の職種はモチベーションが保つのが難しいが、このように社内クライアントからの感謝の言葉を頂くと、「自分の判断や行動が会社や社内クライアントに対して役に立っている」としみじみと実感することが多い。

しかし、これはあくまで結果であって、目的ではない。私は、何もお礼の言葉が欲しさに仕事をするのではなく、ビジネスパーソンとして、企業法務担当者として、プロフェッショナルとして、常にベストパフォーマンスを追求し続けることが大事だと考えている。ただ、こうした地道な積み重ねこそが社内クライアントとの信頼関係を醸成し、「次の仕事」や「より大きな仕事」につなげることができるのではないだろうか。

なぜ、感謝するとうまくいくのかなぜ、感謝するとうまくいくのか
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2015年05月14日

【企業法務】「法的三段論法」を仕事に活用する/企業法務担当者と論理的思考法

1.論文試験の思考スキーム
過去の記事を読み返していると、ここ最近法務ネタがご無沙汰のため、久しぶりに取り上げてみたい。

「三段論法」という思考スキームがある。これは、古代ギリシアのアリストテレスが考案したという大前提と小前提から結論を導く論理的思考法をいう。大前提には一般的な事象を定義し、小前提には各々の具体的な事実を定義することにより、最終結論を論理的に導き出すというもの。

これを司法試験の論文試験に応用したのが、「法的三段論法」と言われるもので、司法試験受験生にとっては必須のツールとされている。

@大前提(ルールの特定)
 法令や判例のルール(要件〜効果)を抽出し、解釈する。
A小前提(事実のあてはめ)
 問題文の具体的事実を上記のルールにあてはめる。
B結論
 問題に対する解答を論じる。

このように、論文試験では、与えられた問題に関して、規範に事実をあてはめて結論を導くことにより法律の体系的理解や論理的思考をアピールしなければならない。

2.企業法務担当者にとっての三段論法
「三段論法」は、別に司法試験の論文試験だけに用いられるのではなく、様々なビジネスシーンにおいて使用できる。それは企業法務の実務において同様で、社内クライアントから受ける法律相談の際にも有効だ。

@大前提(ルールの特定)
 相談案件に関連する法令や判例のルールを特定する。
A小前提(事実のあてはめ)
 相談案件の具体的事実を上記のルールにあてはめる。
B結論
 相談案件の回答を導く。

しかし、さすがに実務はそれだけで完結するものではなく、社内クライアントにとって満足できる回答を提示するための他のアクションが要求されることが多い。例えば、ルール(法令や判例)を検索する能力(=リーガルリサーチ)や、社内クライアントから具体的事実(When、Where、Who、What、Why、How、How much)を正確に入手すると共に、回答を相手にわかりやすく説明する能力(=コミュニケーションスキル)も必要だ。また、場合によっては社内外の関係者に確認を行う調整能力(=他者巻き込み力)も必要になってくる。こういった点がペーパーテストと実務が大きく違うところ。

企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【契約書】企業法務担当者が契約書を作成・審査する際に意識するべき7つの視点/非常に基本的ですが、それだけに大切です
企業法務担当者のビジネスキャリア術: 【企業法務】他部門との「風通しの良さ」が法務部門にとって大切かと/企業法務担当者と人間関係構築能力

いずれにせよ、規範に事実をあてはめて結論に導く「三段論法」は様々な場面で役立つため、仕事でうまく活用したいところだ。

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